櫻とひな祭り

新暦の現代、雛祭りも、とうに終わり、各地から桜の便りが聞かれます。
江戸時代の雛祭りは、まさに今頃、桜の時期が雛祭りでした。
江戸時代は、旧暦ですから、今年なら3月29日が、3月3日になります。

陰暦3月最初の「巳の日」を「上巳(じょうし)」といって、五節句のひとつです。
後には3月3日と固定しましたが、
「桃の節句」と「雛の節句」などともいいます。
え? 桜の季節なのに、「桃の節句」?
と思われるかもしれませんね。
もともとは中国から伝わった節句ですから、桃の節句。
中国にも桜はないことはないのですが、
桃のほうが多いし、好まれましたし、また桃には違う意味もあります。


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さてこの絵は、文政期(明治になる50年前)に描かれた
英泉の「四季の詠め(ながめ)おさな遊び 三月上巳花見」。
「めんないちどり」という遊びをしているところです。
「鬼さんこちら」みたいなものでしょう、
左の女の子が着ているのは、当時大流行した「蝶々も止まれ」という玩具を
文様化した図柄です。
女の子たちの頭には、桜のかんざしがさしてあります。
高いものではなく、町にやって来る「かんざし売り」から買ったものでしょう。




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こちらの絵は鳥居清長のものですが、
この花入れに飾られている花は、椿に桃、そして桜です。
ちょうど今の時期の花々です。






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そしてこれは、国貞の「風流古今十二月ノ内 弥生」。
豪華なお雛さま、池におしどりも泳ぐ庭には満開の桜!
どこぞの大店のおひな祭りのようです。

江戸を知るためには、文献を探し出して事実を「知識」として
知ることは、たしかに重要なことです。
しかし、「江戸を味わう」こと、「江戸を感じる」ことは
さらに大切なことのように思えます。
こうやって今のカレンダーを、旧暦にスライドさせて、
日本の伝統的な行事は、本来、こうだったのか・・・
と実感していただければ・・・とも思うのです。








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by edo-ukiyo-doll | 2009-03-28 12:47 | 江戸歳時記 | Comments(0)

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