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意外だった江戸の料理

先日、味の素の食の文化センターで、
松下幸子先生の江戸の食文化の「江戸の食材と料理」の講演をうかがうことができました。

食材は「魚介類」「獣類」「野菜類」に大別され、
それぞれにはどんなものが、どんなふうに調理されていたか、文献からの資料をもとに、盛りだくさんのお話で、
これまで自分にはナゾだったことや、まったく知らなかったことなど、ワクワクな2時間になりました。



江戸時代は260余年もありますが、江戸らしい食文化ができるのは、
暴れん坊将軍・吉宗の時代。
化政期(文化・文政期)には江戸の食文化は最も華やかな時代を迎えました。
たくさんの高名料亭はこの時代に花開いたのですね。

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左は両国の有名な料亭「青柳」





さて、先生のお話の中で、
私の鼻がピクピクしたのは(とっても興味を持った)、
こんなことです。

意外や意外part1.
生もの(生魚)がたくさん食べられていた。
(ただし、料理書に残るほどの料理ですから、裏長屋のおかずではない)
料理法で一番多いのは「汁物」ですけれど、
「鱠(なます)」と「刺身」をあわせると、一番多い料理法となります。
冷蔵できない時代に、生魚がたくさん食べられてたなんて。

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               英泉描く日本橋。
      「魚河岸」があるので(今はないデス)、
            橋の上を魚が通ります。


拡大すると、
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天秤棒で担いでいるのは
大きなマグロ。
その向こうにひらめ。
貝のようなものも見えます。

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                 季節は冬ですから、ザルで担いでいるのは
                          ブリ・・・かもしれません。




意外や意外part2.
ももんじ屋にかぎらず、獣類をけっこう食べていた。
幕府のお触れでも、こういう獣類を食べたら身が穢れるので、何日間は寺社への参詣は禁ずる・・・というもので、食べたら罰する・・・ということではないようです。
元禄期に出されたお触れでは、たとえば牛・馬を食べたら150日間、ブタや鹿なら70日間は参詣禁止。
鳥類は参詣前日の朝6時から食べてはなりません。
とか。
上つ方も獣類はひそかに食べていたようで、これはちょっと調べてみたいです。

握り鮨のお話もありましたが、
長くなるのでまたいつか。

意外や意外part3.
野草や花が普通に料理として食べられていた。
七草粥だけでなく、現代では「野草」と呼ばれる草は、歴とした「野菜(青物)」として、料理になっていたんですなぁ。
花はボタン、シャクヤク、クチナシ、ノウゼン(ノウゼンカズラか?)などなどで、「さしみ」にして食べる・・・など。
「さしみ」というのは、江戸時代は魚に限らず、調味料をつけて食べる料理を「さしみ」と呼んだそうです。

魚の「刺身」は「鱠」の一種で、鱠というのはもとは「膾」と書いたのですが、「魚」と「月」の違い。
そうです、「肉月」は「獣類」だから。
「なます」は魚でも獣でも身を細く切って、野菜などと和えたものをいい、最初から味をつけますが、
「さしみ」は一口大にスライスしたのを器に盛りつけ、食べるときに調味料をつける料理を言うのだそうな。
なので、野菜も湯がいてお醤油なんかつければ「さしみ」というのですね。



ほかにもた~くさん感心したことあり。
興味は尽きないのでした。




*注 掲載している画は、松下先生の講演で使用されたものではありません。
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by edo-ukiyo-doll | 2010-10-14 12:11 | 江戸の食べ物 | Comments(0)