平賀源内・・・・・・金唐革にかけた夢 

「金唐革」・・・ご存知でしょうか?
では、「金唐革紙」はいかがでしょう?
ふたつとも、自分で写した写真がないので、
掲載できなくてごめんなさい。
仕方ないので、ご想像くださいね。

「金唐革」とは、古くヨーロッパで発明された革の加工品で、
早い話が、革で作った超高級壁紙。
画家のボッティッチェリによって作られたといわれている。
なめし革に金属箔を張ってニスを塗り、
模様を彫った金属の型の上においてプレスすると、
模様が浮き上がる。
つまり、エンボス加工というものになる。
これに彩色をして完成。
美しい上に、湿気や光線に強く、自然劣化もしにくく、
虫にも強くて耐久性は抜群だ。
だから当時の世界の大富豪メディチ家が庇護し、
大いに発展し、イタリアルネサンス期から
フランスロココ期までの3百年を生き抜いた工芸品である。

これが日本にもはいってきたのは17世紀半ば。
何しろ数が少なく貴重なものだから、
日本では分割されて、刀の柄や武具、
煙草入れとなって、金持ちの男たちを飾った。
輸入禁止となってますます希少価値が高まるが、
でも欲しい、あのカッコいい金唐革の煙草入れ欲しー!
と当時の男どもは思ったわけだ。




そこで登場したのが平賀源内。
彼は金が欲しかった。
なんたって安永3年(1774年)に秩父鉱山での失敗で、
何とかしてその穴を埋めなければならない。
思いついたのは、当時大流行だが庶民には手の届かない、
金唐革。
安永7年、和紙を用い、浮世絵の木版の技術を応用して、
空摺りして凹凸を出し、この上に漆を塗ってみた。
結果は失敗だった。
源内さんはこれで一山当てようとしたが、
これもダメだった。

幕末近くなって、ヨーロッパの館や宮殿が、
リニューアルの時期を迎えると、
壁からはがした金唐革が大量に日本にはいってきて、
猫も杓子も金唐革となった。
皮肉なもので、金唐革を紙で作ろうとした成果が、
明治時代になって実を結び、
日本製の「金唐革紙」はウィーン万博で大当たりを取り、
ヨーロッパで大流行した。
ロンドンのバッキンガム宮殿の壁も、
日本の「金唐革紙」で覆われたという。

バッキンガム宮殿にいらしたら、
この話を思い出し、穴のあくほど「壁紙」ごらんになってね~!
見すぎて「穴」あけないようにね~(笑)







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by edo-ukiyo-doll | 2011-02-17 19:07 | ああでもねえこうでもねえ | Comments(0)

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