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土用の丑の日、うなぎの日。

きょうは「土用の丑の日」。
うなぎを食べる日? ということになったのは、江戸時代も後半になってから。
土用は四季それぞれにありますが、夏の土用はこれから真夏に突入なので、
精のつくものを食べて夏バテしないように・・・・・・とのことからでしょう。

通説では平賀源内が、売れ行きの伸びないうなぎ屋の夏の宣伝文句に、
この日にうなぎを食べようと書いて店前に貼り出したところ、集客に成功したとか・・・。
大田南畝にも同様の伝説があるので、はっきりしたことはわかりませんが、
源内の郷里の四国では、この日に「う」の字のつくものを食べる習慣があるそうなので、
やや源内説が有利でしょうか?

f0186852_22272752.jpg うなぎには精力をつける成分があることは古くから知られ、
少なくとも安土時代には、
うなぎを丸ごと串に刺して焼いて、塩で食べていたとか。
焼いてぶつ切りした串刺しが、
蒲の穂(がまのほ)に似ているところから
「蒲焼」と呼ばれるようになりました。
江戸期に入り醤油が登場すると、
丸焼きに醤油と酒を混ぜたのを塗ったり、
山椒味噌を塗って食べていたようです。


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でも丸焼きは脂が強いし、よく焼けないので、
食べにくかったようで、
もっぱら肉体労働をする人々の間で食べられました。
これを開いて焼くようになったのは江戸時代。
京坂では腹開きにして長いまま串刺しにして焼き、
切らずにくしを抜いて盛り付けますが、
江戸では背開きにしてかた2~3片に切り、
串にさして焼きます。


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うなぎで思い出すのは、池波正太郎の『剣客商売』に登場するうなぎ売りの双六。
「悪い虫」という物語で双六は、若き道場主の大治郎に5両を渡し、
剣術を教えてくれ、と迫ります。
この男、じつにいいヤツで、後には手裏剣の名手杉原秀と夫婦になります。
双六は道端に2畳ほどの縁台を出し、
その上でうなぎを焼いていることになっていますが、
こんな感じでしょうか。


f0186852_2131141.jpgこの画は広重描く張交絵の「すさのおのみことの蒲焼屋」。
すさのおのみこと(広重のあてた漢字がないのでかなにします)は
出雲の国で、櫛名田姫(くしなだひめ)を襲う
八股の大蛇(やまたのおろち)を退治したという逸話があって、
すさのおのみことがさばいているのは、
うなぎ状の八股の大蛇!
アタマが龍みたいになってます。
うなぎの蒲焼に串はつきもの。
隣にちゃんと櫛名田姫がいますね。

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左の画は宮戸川のうなぎ漁。




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                                 五十三次の荒井宿もうなぎが名物で、
                                 上はそこのうなぎ漁の様子。


英国でもうなぎを食べます。
ヴィクトリア時代を背景にした推理小説など読みますと、
イーストエンド(ロンドンの場末の土地)の屋台で、
うなぎのジェリーを食べた・・・・・・などと書かれていて、
専門家にうかがったら、いまでもうなぎのジェリーを出す店があるとか。
でもとっても不味かったそうです。
いつか食べてみたいです!
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Commented by tukitodoraneko at 2011-07-23 18:00
お久しぶりです
「江戸・東京ときどきロンドン」の月猫です
いつも読ませていただいてます
ロンドンのうなぎの話題が出ていたので ついコメントを・・・
江戸と同じで 昔はテムズ川でもうなぎいっぱいとれたみたいですよ
ただ 江戸の蒲焼とはちがって いたって質素な労働者の食べ物
ジェリード・イールはただゆでただけのうなぎを煮こごりにしたもので
ビネガーをかけて食べます
あとシチューにもします
どちらも あんまりおいしくないです・・・
やっぱりうなぎは江戸前が一番ですね!
Commented by edo-ukiyo-doll at 2011-07-26 09:18
tukitodoraneko さま。

お暑うございます。
コメントありがとうございます。

テムズでとれたうなぎ・・・ヴィクトリア時代のテムズ川を想像しますと、現代はかなりきれいになったかと(笑)

ジェリード・イール・・・憧れの食べ物です(笑)
どうもイギリスではヘンなものを食べてみたくなりますが、
うなぎのジェリーもその一つなのです。
酢をかけるのですね!
うなごのシチューもどこかで出してたら、きっと行って見ますね。
ありがとうございます!

京都のうなぎも名古屋のうなぎも、私の口にはちょっとちがうな・・・・と感じました。
江戸のうなぎを食べなれたせいでしょうか。
やっぱり江戸前のがしっくりきますね。



by edo-ukiyo-doll | 2011-07-21 16:46 | 江戸歳時記 | Comments(2)