Edo-CoCo

edococo.exblog.jp
ブログトップ

ご長寿を願って「重陽」の節句

今年10月5日は、旧暦の9月9日にあたり、「重陽の節句」です。
残念ながら他の節句のように、現代にはあまり残っていませんが、
江戸時代、この日は千代田のお城に登城した大名諸侯は、
邪気をはらい、長寿を願って「菊酒」を賜ったそうです。
古くは中国から伝わった行事で、宮中で催されていたのが、
やがて武家にも広まったものです。

f0186852_1129252.jpg


これは、春信描く見立て菊慈童(きくじどう)。
「菊酒」の由来はこの「菊慈童」にあるようです。
菊は中国から伝来したものですが、もとは鑑賞物ではなく、
上等な薬として、邪気をはらい、血気を養い、不老長寿の効能があるとされました。

昔々、中国に魏という国のあったころ、王命により不老長寿の霊水の源を探すようにと、
探検隊が各地を経巡った。
あるとき、レッケンという山の奥に菊の咲き乱れる地があり、そこに少年がたたずんでいた。
聞けば少年は700歳になるという。
少年が言うには、周という、さらに昔々のもっと昔、
周の帝からいただいたありがたい仏の言葉を書いた菊の葉から、
滴ったしずくこそが霊水であり、それを魏の王様に差し上げる、と。
それこそが「菊水」すなわち「霊水」だと言われています。
「菊水」・・・・あの、日本酒。不老長寿のありがたい水だったのね~。
そこで、菊の花びらを酒に浸して飲む、
という風習が広まっていきました。

f0186852_11245875.jpg





f0186852_11252426.jpg






なぜ、9月9日が「重陽」と言われるのでしょう?
陰陽では奇数は「陽」です。
奇数の中でも9は最高に「陽」ですね。
9月9日は、最高の「陽」が二つ重なるので「重陽」。
「重九」ともいい「長久」につながり、ことさら長寿の念が増したのでしょう。
本来はこの日、丘に上って菊酒を飲み、茱萸(しゅゆ=ぐみの実のこと)の薬玉(くすだま)を身に付けて、
邪気をはらい悪鬼を寄せ付けないようにしたのだとか。

f0186852_11184191.jpg










  広重描く、
  染井の植木屋の
  菊園風景。


江戸時代には、武家はもとより町方でも、赤飯をたき、刺身や焼き魚のご馳走をいただきます。
この日は、栗もつきもので、招かれれば栗を贈り物に持っていくことも多いようです。








[PR]
by edo-ukiyo-doll | 2011-10-05 12:51 | 江戸歳時記 | Comments(0)