人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Edo-CoCo

edococo.exblog.jp
ブログトップ

江戸の町に響く餅つきの音

年の瀬も迫ってきましたが、
大掃除の13日頃から、江戸では餅つきが始まります。
ずいぶん早いと思われるかもしれませんけれど、
この頃から大晦日の夜があける頃まで、
江戸中で餅つきが行われます。


江戸の町に響く餅つきの音_f0186852_17331589.jpg

武家や大店では、自分の家で餅をつきますが、
「引きずり餅」といって、町内の鳶や人足たちが5人くらいで1組になり、
注文のあった家の前で、餅をつきます。
杵の音高らかにもちをつかせるのは、ちょっとした自慢だったようです。
この人たちは餅つきに必要な道具、
かまど、せいろ、うすに杵、薪も持参して一式を用意し、
景気よくつくのを信条としました。
「千本杵」といって、数人の男が歌に合わせて、一気につき上げる
などというパフォーマンスもあったほど、派手だったようです。
これも江戸っ子の見栄でしょうね。
菓子屋に注文する「賃餅」は、格が低い家と思われて、
「引きずり餅」を頼む家が多かったそうですよ。
まあ、長屋はみんながまとめて頼んだり、賃餅だったでしょうね。


江戸の町に響く餅つきの音_f0186852_18104090.jpg
        ↑『江戸浮世人形』の「もちつき」



つきあがった餅は、大根おろしのからみ餅にして、
まずみんなでいただきます!
それから、「配り餅」といって、
塩魚や干魚などとともに、知人や親戚に配ったりもします。

上の浮世絵は豊国が描いた
『甲子春黄金の若餅(きのえねはるこがねのわかもち)』。
この画の左手、ゴザの上に大量のもちが並んでいますが、
たくさん作るのは配るためでもあるのです。

江戸の町に響く餅つきの音_f0186852_1811033.jpg
















この画を基に作ったのが、この作品「もちつき」です。
(立っている人形の大きさは、13センチくらいです)

こうして、年神さまを迎える準備が着々と進んでいきます。













180.png

by edo-ukiyo-doll | 2012-12-27 18:14 | 江戸歳時記