カテゴリ:江戸歳時記( 73 )

櫻とひな祭り

新暦の現代、雛祭りも、とうに終わり、各地から桜の便りが聞かれます。
江戸時代の雛祭りは、まさに今頃、桜の時期が雛祭りでした。
江戸時代は、旧暦ですから、今年なら3月29日が、3月3日になります。

陰暦3月最初の「巳の日」を「上巳(じょうし)」といって、五節句のひとつです。
後には3月3日と固定しましたが、
「桃の節句」と「雛の節句」などともいいます。
え? 桜の季節なのに、「桃の節句」?
と思われるかもしれませんね。
もともとは中国から伝わった節句ですから、桃の節句。
中国にも桜はないことはないのですが、
桃のほうが多いし、好まれましたし、また桃には違う意味もあります。


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さてこの絵は、文政期(明治になる50年前)に描かれた
英泉の「四季の詠め(ながめ)おさな遊び 三月上巳花見」。
「めんないちどり」という遊びをしているところです。
「鬼さんこちら」みたいなものでしょう、
左の女の子が着ているのは、当時大流行した「蝶々も止まれ」という玩具を
文様化した図柄です。
女の子たちの頭には、桜のかんざしがさしてあります。
高いものではなく、町にやって来る「かんざし売り」から買ったものでしょう。




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こちらの絵は鳥居清長のものですが、
この花入れに飾られている花は、椿に桃、そして桜です。
ちょうど今の時期の花々です。






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そしてこれは、国貞の「風流古今十二月ノ内 弥生」。
豪華なお雛さま、池におしどりも泳ぐ庭には満開の桜!
どこぞの大店のおひな祭りのようです。

江戸を知るためには、文献を探し出して事実を「知識」として
知ることは、たしかに重要なことです。
しかし、「江戸を味わう」こと、「江戸を感じる」ことは
さらに大切なことのように思えます。
こうやって今のカレンダーを、旧暦にスライドさせて、
日本の伝統的な行事は、本来、こうだったのか・・・
と実感していただければ・・・とも思うのです。








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by edo-ukiyo-doll | 2009-03-28 12:47 | 江戸歳時記 | Comments(0)

此花咲夜姫

西南のほうから、桜の便りがきこえてきます。
でも、今朝は全国的に気温が下がり、
関東でも雪の降ったところもあります。
お花見前に、少しだけ櫻のお話をいたしましょう。


f0186852_19401495.jpg きょうは、此花咲夜姫のことです
「桜」に関するエピソードが、
歴史書の中に始めて登場するのは、
720年に編纂された『日本書紀』だそうで、
時は402年、
 帝が池に船を浮かべ酒を酌もうとした時、
 盃に一片の花びらが落ちて浮かびました。
 「この花の出所はいずこか探れ」
 とのお言葉に家臣が探し出すと、
                  それが桜だったとか・・・。

f0186852_1941493.jpg「さくら」という言葉はどこから来たのかといいますと、
諸説あり、此花咲夜姫(コノハナサクヤヒメ)に
端を発するという説もあります。
此花咲夜姫は『古事記』では木花之佐久夜毘売と、
『日本書紀』では木花開耶姫と表記されますね。

この姫さまはお父さんを、
大山津見神(オオヤマツミノミコト)といい、
此花咲夜姫の姉妹は全部で4人。長くなるので省きますね。


さて、此花咲夜姫の名前は、
宮崎県の木花(きばな)という土地の、さくや姫さまという意味。
ある日、姫は外出中に邇邇芸命(ニニギノミコト)に声をかけられ、
プロポーズされたのですけれど、いったんは断わりました。
しかし嫁ぐこととなったのですが、すでに臨月となっておりました。
ところが邇邇芸命は
「そんなに早く出産するなど、私の子ではない」
と言い張り、
もし此花咲夜姫が出口のない産屋で、
しかも火をつけられても無事に出産することができたら、
自分の子供とみなそう、というヒドイ条件をもちだします。


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 しかし、此花咲夜姫は無事出産したのです。
 三つ子で、これらが
 ホスソリノミコト(海幸彦)、
 ヒコホホデミノミコト(山幸彦)、
 ホアカリノミコトです。

 そして此花咲夜姫は神武天皇のひいお祖母さんに
 なるそうです。
 あらま、だんだん迷路に入ってきちゃいましたね。
 抜け出さねば・・・。


さてさて、此花咲夜姫のお父さん大山津見神は、
姫に、春になると桜に姿を変えて、
稲の霊として地上に現れるよう命じました。
だから此花咲夜姫は桜の霊といわれるし、
田んぼの神様でもあるわけです。


それで、人々は、
桜の咲き具合によって稲の収穫を占い、
桜の花が美しく長く咲くことを願い、
酒肴を持って山に登り、
花の下で豊作を祈った・・・・・
それが、花見のルーツだという説もあります。

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此花咲夜姫はまた富士山の神様となっていますけれど、
これは近世になってからで、
此花咲夜姫は、全国の浅間神社に祀られています。
山梨県では安産の神様にもなっているとか・・・・・・・。

それにしても、『古事記』や『日本書紀』など、
日本の神話や天皇家のルーツに入り込むと、ここはもう迷路です!
ラビリンスに迷い込みますと、一生抜け出られないとも限りません。
ツルカメ、ツルカメ(笑)








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by edo-ukiyo-doll | 2009-03-26 15:07 | 江戸歳時記 | Comments(0)

小正月


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年もあらたまりまして、本年もよろしくお願いいたします。


さて、全国に残る小正月とどんど焼き

旧暦1月15日は、小正月・・・聞いたこと、ありますか?
いまは新暦で行うところも多いようです。
元日を「大正月」と呼んだのに対し、15日は「小正月」と呼びます。
江戸では7日までを松の内とされたのに対し、上方では15日までが松の内
だったようです。

また小正月は「女正月」とも呼ばれ、お正月に忙しく立ち働いた女連中をねぎらう日でもあります。
それから、餅花といって、柳の小枝に色をつけた餅をつけたものを飾ります。
これは豊作を願う、大切な行事で、「花正月」と呼ぶ地域もあるようですよ。
秋田では、祖母がやっていたのを、幼心にきれいだったな・・・と覚えていますし、
隣近所のおばさんたちが集まってきて、ご馳走を食べ、笑い興じていた記憶もうっすらあります。
またこの日の朝には、あずき粥を食べる地域もありますね。
大阪の知人が、これを好きだとおっしゃるので、作ってみようと思います。

この日はまた、「どんど焼き」とか「左義長」といって、
上の写真のように、竹を組んで、お正月に使った門松や注連飾りを焼き、
それらにお宿りになっていた歳神様を炎にのせてお送りするのだとか。
お盆の先祖のみ霊送りと似てるところを見ますと、
どうやらもともとあった行事が、仏教と結びついた行事らしいです。


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というのも「左義長」とは、
三毬杖とも書き、平安には時代の宮中の行事でした。
「毬杖」は「ぎっちょう」と読みますが、
毬を長い柄の槌(つち)で打つ遊びの道具の長い柄を、
3本用いて先端をくくり、
この上に扇や短冊を掲げて、
陰陽師(占い師)が呪詛を唱えながら焼いて、
その年の吉凶を占ったのが始まりとか。
残念ながら江戸では、
火事の元として禁止されましたけれど、
全国各地にたくさん残っています。

現在は、観光化されたものもありますが、
子どもたちは書初めの書を焼い手上達をねがったり、
この火で餅を焼いて食べると、
病にかからないとかで、子供の行事のとも言われてます。


お住まいの地域では、そんな行事、今もなさっていらっしゃいますでしょうか?









・・
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by edo-ukiyo-doll | 2009-01-14 12:37 | 江戸歳時記 | Comments(0)


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