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まだ春一番には間がありますけれど、
この2,3日はすさまじいほどの風で、
空を飛ばされている人を見ました(ウソです)。
春一番は、立春から春分までのあいだに吹く、
南よりのその年最初の強風を言うのだそうです。
翌日は西高東低の冬型となり、寒さが戻るのが常。
お風邪召しませんように。


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この強風の中、お散歩に行きましたら、
白梅がそっと開いているお宅がありました。
  
   何となく軒なつかしき梅ゆゑに
          住みけむ人の心をぞ知る

                       西行法師




梅は、奈良時代に中国から、遣唐使によって運ばれてきました。
しかも、薬としてです。
「烏梅(うばい)」といって、燻した梅の実は、
解熱や咳止めなどに使ったようです。
それが大宰府から、東へともたらされ、
平安時代には、中国文学と深いかかわりを持つ梅が、
花を愛でるという文化も一緒にもたらされたのです。
「花見」のはじまりですね。


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上は春信の描く「臥龍梅」
「「臥龍梅」は梅の枝を地を這うように作って、
その形が横たわる龍に似たところから、そう呼ばれています。



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こちらは北斎の初午の絵です。
初午の頃には梅が咲く・・・・・
本来は旧暦の2月の最初の午の日ですから、3月ごろにあたるわけですけれど、
現代では新暦の2月・・・・一番寒い頃になっています。
でも年々梅も早く咲き、季節がわからなくなってきましたね。



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菅原道真が讒言(ざんげん=事実を曲げた悪口)によって、
大宰府に左遷されたとき、愛した梅の木に名残りを惜しみ、
「東風吹かばおもいおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」
と詠んだら、梅の一枝が彼のもとに飛んでいったという「飛び梅」のお話がありますが、
どうやら、ひそかに梅の苗を持って行ったらしいです。

ひっそりと咲く梅も、いとおしく思います。
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by edo-ukiyo-doll | 2010-01-28 16:47 | 江戸歳時記 | Comments(0)

旨し、うまし、寒蜆


「納豆と蜆(しじみ)に朝起こされる」
と江戸時代の川柳にあります。
納豆売りと蜆売りは朝一番に、長屋まで売りにきました。

蜆がおいしいといわれる寒です。
「味は寒蜆 土用蜆は腹薬」
って昔から言われますものね。
でも一説には、蜆は寒中より、春先がおいしいとも。

今も、出回っているのは大和蜆という、ふっくらした形のものです。
琵琶湖の瀬田蜆は淡水、宍道湖や青森の十三湖では、
汽水域(淡水と海水の入り混じった水域)の蜆です。

赤味噌仕立てが一般的ですけれど、
このごろはあまり大きな粒が出ません。
小さかったらいっそ、身を食べるのはあきらめて、
蜆をうんと煮て濃い出汁を作ります。
田舎味噌を薄く溶き、塩で味を調えます。
蜆の味が濃く、蜆好きにはたまらないうまさになります。

蜆は良質のたんぱく質を含んで消化がよく、
ビタミンB12を大量に含んで、肝臓の働きを助けます。
昔から黄疸に効くといわれ、
毎日のように飲んでいた人もいます。
「蜆売り黄色なつらへ高く売り」
という川柳は、黄色い顔は黄疸の人の特徴なので、
そんな人には高く売りつけるという意味。

お酒を上がるお方、蜆汁を飲みましょう!




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「江戸浮世人形」の「初卯」
中央にわらづとがかけてあり、中の黒い粒つぶが「業平蜆」



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「初卯」の蜆の部分を拡大しています。















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左の画は、亀戸天神で売られていたワラづとに入ったお土産の蜆を
ばら撒いてしまい、あわてて拾う小僧さん。
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by edo-ukiyo-doll | 2010-01-24 21:33 | 江戸の食べ物 | Comments(0)

寒中見舞い



    寒中お見舞い申し上げます。


新年のご挨拶を申しそびれましたので、
寒中見舞いに代えてご挨拶申し上げます。

御地の寒中はいかがでしょうか?
雪国のお方は、屋根の雪下ろしなどで、
腰を痛めませんように。

さて江戸の寒中は、けっこう雪が多かったようです。
4年に一度は雪が一尺も降ったとか・・・。
現代の東京のみならず都市は、
ビル、車、人間が多く排熱しますので、
それだけで江戸期よりうんと気温は上ですね。
地球を救いましょう、地球上生物のために(人間も含む)。



ではしばし、江戸の雪模様をお楽しみください。

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雪の日本橋。
夜なのか未明なのか。
雪がちらつく中を押送り船が橋の下に差し掛かっています。
もやっている苫船に雪が降り積み、静謐な世界があります。
と、橋上を見ますと、
人々は傘を差し、傘をかむり、
雪の中ながら、話し声下駄の音・・・さまざまに聞こえてきそうです。





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上は江戸の木場の雪。
今で言うなら貯木場・・・・。





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こちらはやはり江戸の湯島にある天神さまの境内の石段から見た雪景色。
不忍池が見えています。
不忍池は今は上野公園の中ですね。
今だってここからの風景は大して変わりません。
ええ、あのビルの群れさえなければね!



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上の画は隅田川の川向こう、向島にある「三囲稲荷(みめぐりいなり)」の
雪景色を丸の中に取り込んでいます。
「三囲稲荷」は川から見ると、鳥居の上部だけが見えるので有名で、
たくさんの浮世絵に描かれています。



では本年もよろしくお願い申し上げます。

お風邪、召しませんようにね~!
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by edo-ukiyo-doll | 2010-01-22 17:15 | ごあいさつ申し上げます | Comments(0)