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「時そば」


先日久しぶりに、落語を聞きに参りました。
やっぱり「生」はいいですね!
高座で、噺家さんの性格や情熱までわかりますものね。
「そば清」というのをうかがいまして、
これはそば屋にそば好きの客がいて、あまりによく食べるので
ほかの客が10枚食べたら1両あげよう・・・・。
簡単に平らげ、翌日は20枚に、また後日は・・・・・とエスカレートしていき、
まあ、そのあとは・・・・・
想像を絶するお話ですので、ナ・イ・ショ。


でもって、前回の個展で浮世絵にはないオリジナルの「時そば」をつくりました。
もちろん、そばの屋台もじっくり研究して、
時代考証に対応しています。




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穀物としてのそばは、ずいぶん古くからあったが、
現代のように粉をこねて細く切って食べるようになったのは、江戸時代の初期。
やがて「そば切り」といって、庶民に普及していき、
江戸にあっては担いで売りにくる夜そば売りは、「夜鷹そば」と呼ばれ、
貧しい夜の女たちに一時の温かさを与えもした。
だが衛生面では不評で、これをこぎれいにして受けたのが「風鈴そば」。
器や箸きれいに洗い、夜間なので売り声なく風鈴の音でそれとわかる(幕末には売り声を出していたらしいが・・・)。

そばの値段は幕末まで、かけそばは十六文と決まっていたが、
それをネタにしたのが、おなじみの落語「時そば」である。
客はしきりとそば売りをほめちぎるが、
最後は「おい親父、今なんどきだ?」「へい、九つで」
・・・・とうまいこと少なく払う。
それを見ていた男、後日同じ手を使うが、なんと、多くはらうハメに・・・・。

(解説文は『江戸浮世人形図録』からとっています)







*すべての作品、文章の無断転写、複写を禁じます。
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by edo-ukiyo-doll | 2010-09-30 14:17 | 「江戸浮世人形」 | Comments(0)

江戸の雨

先日まで猛暑などなかったような顔して冷たい雨が降り、
秋分の日を境にうって変わってこの寒さ・・・・。
すさまじい寒暖差に、お風邪召しませんようにね。

さて、「江戸の雨」といっても、
江戸の町に降る雨ではなく、江戸時代の雨降りの様子。

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これは、夏の驟雨といったときの光景。
美人画的な絵ですから、振袖のお嬢さんたちがいっぱい!
中にははだしの人もいて、寛政のころと思われますから、
1800年ころで、私たちの思い描きやすい「江戸」、それは幕末なのですが、
それよりも50年前くらいの時代です。
この頃はまだ、ゆったりと時間が流れている感じがします。

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雨用の下駄に足駄(あしだ)と言って、
普通の下駄より歯が長い下駄があります。
今でも板前さんなんか、
水場で働く方は、はいてます。
これに対して普通の下駄は、
「日和下駄(ひよりげた)」って言いますね。


傘は差すもの、笠はかぶるもの。
笠は古くからありましたけれど、
傘・・・唐傘が普及したのは、江戸時代後期になってからです。



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この画は江戸で通称「照り降り町」
と呼ばれていた町。
「笠」と「傘」を売っていたので、
しゃれてこう呼んでいたのですね。
晴れたら「笠」、雨なら「傘」ってわけ。


浪人の傘貼り・・・よくテレビで見ますね。
先日、テレビで、実際の傘作りを見ていましたら、
その工程の長く、仕組みの複雑なこと・・・・。
竹から骨を作る職人さん、組み立てる職人さん、
紙を張る職人さん・・・・手間もかかります。
ですから江戸時代でも、傘は高級なものでした。
かの越後屋(三越の前身)では、「振る舞い傘」といって、
雨の日にはお客様に傘を振舞いました。
傘には大きく「越後屋」と書いて・・・。
すごいアイディアの宣伝です!


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これは旅の途中の雨の装い。
左の手綱を持っている人が着ているのは、「廻り合羽」といって、
木綿の間に渋紙を挟みこみ、雨を通さないようになっているもの。
右端の人は蓑(みの)を着ています。
蓑は藁でできていますが、藁はある程度撥水性があって、
藁に沿って雨が流れていくので、
内側に雨がしみてこないようになっています。


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こちらは大川端でも驟雨の風景。
一本の傘に、3人も!
外で働く男たちは、この頃は頭さえ濡れなければ、
ということでしょうか。
やはり髷はあまり崩したくないのか知らん?



江戸の雨は、なんだかみんな元気です。



さて、関東はこの1週間、雨がつづくようです。
秋の長雨、なのでしょうか。
雨が上がったころには、大きな秋が来ているのでしょうか?
楽しみですね。
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by edo-ukiyo-doll | 2010-09-27 18:21 | 江戸ぐらし | Comments(0)

月、いでよ! 十五夜ですもん。


  明日、秋が来るそうです。
  きょうは猛暑の最後の日。
  そして十五夜です。
  昼間は晴れても夜は雨になるかも・・・・。
  これから団子の粉を買いにいきます。



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これは前年のおそなえです。
ほんとはススキを飾るのですけれど、
ねこじゃらし!
小さなグラスにはこんなのでもいいです。
お団子作って、
あとはそこらで売ってる秋のお菓子。
ススキのどらやきとうさぎちゃん! かわいい。



正式になさるのでしたら、団子は15個。
三方に盛るのですけれど、お盆でもお皿でもOK。
8月15日の仲秋の名月、十五夜は「芋名月」というくらいですから、
本来は里芋ですが、スーパーではさつまいももおいしそうですよね。
あとは旬のものいろいろ。
お神酒と秋の花、ススキや女郎花、桔梗・・・・吾亦紅や菊もいいですね。



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こんな風に飾るのが正式なのでしょう。
ご参考までに。




















十五夜の行事は、中国の仲秋節が伝わり平安時代に宮廷に取り入れられたのが始まり。
当時は音曲の宴だけで、まだお供えはなかったようです。
お団子などを供えるようになったのは、江戸時代も後期になってからとか。
江戸の団子は丸く、京阪では小芋形(涙形)です。

江戸時代の団子は「三寸」と書かれた資料がありますが、
3寸て・・・・9センチ!
これを15個積み上げるとなると・・・・
いまだにこれが不思議でなりません。
浮世絵などではそれほど大きな団子を見かけないです・・・・いまのところ。





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この画のお団子も小さいですよね。

一説ではお供え用の団子は大きく、食べる用のは小さかった・・・ともいいますが、
幕末近くなると確かに大きな団子の画があります。
とはいえ、せいぜい2寸。
上の浮世絵は幕末のものですが、これでもせいぜい2寸くらい。



なんてふうに江戸に思いをはせながら、
今夜少しでも雲が切れてお月さま、お顔見せてね~、
と・・・団子の粉、買いに行かなくっちゃ。


おっとっと、忘れてました。
十五夜さん、見られなかったら、「あとの月見」というのがあります。
今年は10月20日、旧暦の9月13日は「十三夜」。
あとの月見もしないと「片見月」といって好ましくないとされていましたが、
これは吉原の集客のキャンペーンから始まり、いつしか庶民の間にひろまりました。
いつだって、吉原の集客手腕はすごいもんです!


では素敵な十五夜を!
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by edo-ukiyo-doll | 2010-09-22 10:22 | 江戸歳時記 | Comments(0)