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「唐人あめ売り」

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江戸の頃には、店を構えるのも大変なことなので、担い売りがとても多く、
客が出かけていくのではなく、売り手がこちらに出向いてくれます。

担い売りには実にさまざまな商売がありますが、
子供相手の担い売りもたくさんいます。
あめ売りは子供に絶大な人気があり、
時代や地域によっても多種多様。

唐人あめ売りは、唐風の衣装をまとって
【チャルメラ】というラッパを吹いて客寄せをします。
一口に唐人あめ売りといっても、
そのスタイルや売っている【あめ】などもさまざまで、
この作品で売っているのは細工のあめ。

加熱してやわらかくなったあめを、
膨らましたりはさみを使ったりして、
鳥や瓢箪、干支の動物など作ります。

チャルメラを吹き、おかしな踊りを踊って見せ、
集まった子どもたちは、飴売りがあめの塊からなにを作るのか、
ワクワクしながら見守るのでしょう。





*すべての作品、文章の無断転写、複写を禁じます.

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by edo-ukiyo-doll | 2014-08-31 07:11 | 「江戸浮世人形」 | Comments(0)

王子の夏座敷



飛鳥山の下を流れるのが「音無川」。
正式の名称は「石神井川」なのだが、王子権現のふもとを流れるので、
紀州の音無川にならってこう名づけたそうだ。
いまは一部、音無親水公園になっているようで、
コンクリートの印象は消せないが、
思いを江戸にはせることができれば幸いである。



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古地図から、
このあたりを簡単に書き起こしてみた。
川を挟んで対岸に、
王子権現と王子稲荷があるが、
この間の音無川は複雑に、
4本の流れになっていて、
いったいどんな眺めだったのかと、
江戸に行ってみたくもなる。


王子といえば、王子権現、王子稲荷、桜の飛鳥山など、
現代の私たちでもすぐに思いつく江戸の名所だが、
江戸の頃はさらなり。

王子稲荷の参道沿いはもとより、
飛鳥山のふもとの通りや音無川沿いに、
料理屋や茶店が多く立ち並ぶ。

かの『江戸名所図会』にも、
飛鳥橋の料理屋の建物は壮麗で、桟敷の前は音無川の下流に面しているので、
いけすを設けている。ここは都心から離れてはいるけれど、
王子稲荷に参詣する人々はここで休憩してくつろぐ。
一日中流れを眺めながら、酒を酌み心行くまで酔う人々も。
まして夏なら川風に避暑の気分になり、
帰ることさえ忘れそうな人々も多い……
ってな事が書かれている。



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ほら、これがいけすで、魚をタモですくっているのが見える。



数ある料理屋の中でも、「海老屋」と「扇屋」はことさら有名で、
切絵図にもこの2軒は名前が書かれているし、
浮世絵にも描かれている。

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f0186852_10304037.jpg「海老屋」
左上のコマ絵を
拡大すると、
「海老屋」とある











こちらは広重が描くところの「扇屋」。
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名前は書かれていないが、
張り出した縁台の下に扇の文様があるので、
これも「扇屋」のようだ。
「扇屋」は落語「王子の狐」でも有名な卵焼きの店で、
今も卵焼きは売っている。






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そしてこの絵の背景にも描かれているが、
川に入って遊ぶこともできる。
川水の冷たさが、伝わってくるようで、
涼しそうだ。

今年はことさら暑く、体力も消耗しがちだが、
近年ではめったに口にしなくなった川魚料理を、
こんな水辺で楽しめたら、どんなにいいだろう。
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by edo-ukiyo-doll | 2014-08-06 10:40 | 江戸の食べ物 | Comments(0)