人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Edo-CoCo

edococo.exblog.jp
ブログトップ

此花咲夜姫

西南のほうから、桜の便りがきこえてきます。
でも、今朝は全国的に気温が下がり、
関東でも雪の降ったところもあります。
お花見前に、少しだけ櫻のお話をいたしましょう。




此花咲夜姫_f0186852_19401495.jpg きょうは、此花咲夜姫のことです。
「桜」に関するエピソードが、
歴史書の中に始めて登場するのは、
720年に編纂された『日本書紀』だそうで、
時は402年、
帝が池に船を浮かべ酒を酌もうとした時、
盃に一片の花びらが落ちて浮かびました。
「この花の出所はいずこか探れ」とのお言葉に家臣が探し出すと、
それが桜だったとか・・・。



此花咲夜姫_f0186852_1941493.jpg    「さくら」という言葉はどこから来たのかといいますと、
     諸説あり、此花咲夜姫(コノハナサクヤヒメ)に
     端を発するという説もあります。
     此花咲夜姫は『古事記』では木花之佐久夜毘売と、
    『日本書紀』では木花開耶姫と表記されますね。

     この姫さまのお父さは、
     大山津見神(オオヤマツミノミコト)といい、
     此花咲夜姫の姉妹は全部で4人。
     長くなるので省きますね。




さて、此花咲夜姫の名前は、
宮崎県の木花(きばな)という土地の、さくや姫さまという意味。
ある日、姫は外出中に邇邇芸命(ニニギノミコト)に声をかけられ、
プロポーズされたのですけれど、いったんは断わりました。
しかし嫁ぐこととなったのですが、すでに臨月となっておりました。
ところが邇邇芸命は
「そんなに早く出産するなど、私の子ではない」
と言い張り、
もし此花咲夜姫が出口のない産屋で、
しかも火をつけられても無事に出産することができたら、
自分の子供とみなそう、というヒドイ条件をもちだします。



此花咲夜姫_f0186852_19451012.jpg 
    しかし、此花咲夜姫は無事出産したのです。
    三つ子で、これらが
    ホスソリノミコト(海幸彦)、
    ヒコホホデミノミコト(山幸彦)、
    ホアカリノミコトです。

    そして此花咲夜姫は
    神武天皇のひいお祖母さんにあたるそうです。



あらま、だんだん迷路に入ってきちゃいましたね。
抜け出さねば・・・。



さてさて、此花咲夜姫のお父さん大山津見神は、
姫に、春になると桜に姿を変えて、
稲の霊として地上に現れるよう命じました。
だから此花咲夜姫は桜の霊といわれるし、
田んぼの神様でもあるわけです。



それで、人々は、
桜の咲き具合によって稲の収穫を占い、
桜の花が美しく長く咲くことを願い、
酒肴を持って山に登り、
花の下で豊作を祈った・・・・・
それが、花見のルーツだという説もあります。

此花咲夜姫_f0186852_1946327.jpg


此花咲夜姫はまた富士山の神様となっていますけれど、
これは近世になってからで、
此花咲夜姫は、全国の浅間神社に祀られています。
山梨県では安産の神様にもなっているとか・・・・・・・。

それにしても、『古事記』や『日本書紀』など、
日本の神話や天皇家のルーツに入り込むと、ここはもう迷路です!
ラビリンスに迷い込みますと、一生抜け出られないとも限りません。
ツルカメ、ツルカメ(笑)
















171.png

by edo-ukiyo-doll | 2009-03-26 15:07 | 江戸歳時記