「義経千本桜」と狐 

桜のこのころになると思い出すのが、これ。
いいですねー、なんたってタイトルがいい。
「義経千本桜」!
で、話はやっぱり、狐忠信になっちゃうんですが、
スイマセン、狐ずきなもんでして・・・。
狐つき・・・ではありません。

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  「義経千本桜」は壮大なドラマなのですが、
   狐忠信のお話はその一部分です。
   義経は院から賜った初音(はつね)の鼓を、
   形見として静(しずか)に与えます。



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そして家臣の佐藤忠信を
静の供につけてやるのですが、
このときの忠信は実は狐。
忠信の手がときどき、狐になるのね。
両方の手を軽く握って、
手首をチョイと曲げる。
これでもう狐。

この鼓こそ、
忠信狐の両親の皮から作られたものだったのです。
ですから、鼓恋しさに、
忠信は静にどこまでも付いて行きます。




f0186852_2027053.jpg  吉野山は満開の桜。
  時々ふっと消えてしまう忠信ですが、
  静が鼓を打つと、どこからともなくヒョッコリと現れる。
  これがまたすばらしく美しい舞台背景です。
  この季節にこの演目を観ると、やはり心は浮き立ちます。
  山また山は、桜のあでやかさ。
  それとも吉野山の山の精霊に魂を奪われるのか?

  追っ手を「エイ、ヤーッ!」とやっつけてしまい、
  (狐の神通力でか?)、
  静と忠信は義経が逃れているという、
  吉野のさらに山奥へと分け入っていくことになります。

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一番のお楽しみの、
 忠信が狐に変身して、静に初音の鼓をもらうのは「川連法眼館」の場面。
欄干の伝い走りやら宙吊りやら、
忠信を演ずる役者さんは、動きが激しくて本当に大変です。
でも、熱演に比例して観客は夢中です。

狐ながらも、子が親を慕う切ない気持ちを、
わずかな動きの中に描く人、
大きなアクションで惹き付ける人、
役者さんによって、演じ方が大きく違ってくるのも見ごたえのあるお芝居です。










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by edo-ukiyo-doll | 2011-04-17 16:44 | my favorite

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