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年の瀬の神様


あっという間に年の瀬も近くなり、大掃除も何とかしなくちゃ・・・
と思うこの時期。

わが故郷・青森県の津軽地方では、

おせち料理よりも、大晦日の「お年越し」のほうが大事な行事で、
お年越し(大晦日)の夕方4時頃には、

お膳が次々運ばれ、いつもの茶の間ではなく、

座敷にお膳を並べます。
もちろんそれまでに、おせち料理を全部お重につめ終わり、
年越し蕎麦の準備も万端にします。



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お膳を並べ終えると、
女衆(おなごしゅう)は、

ちょっといい服に着替えたりして
身なりも整え、

5時には「お年越し」大イベントが
始まるというわけです。

このときは三の膳まで整え、
これでもかとばかりに、

大皿料理までついて、座敷中、
料理だらけ状態です。


当然、一晩で食べきれるものではなく、

元旦にもこのお膳が登場し、
おせちの入ったお重が中央にすえられ、

お屠蘇や雑煮は出されますが、どこの家でも、

前夜のお年越しのご馳走を食べます。


子どもの頃には、大晦日に神様が来るというので、

家中の戸障子をいったん開け放っていたような記憶があります。



同じ「津軽」でも、内陸部では、

「山の神様」を呼び込むために、

座敷の隅にお膳を据えたらしいです。

これは疱瘡や麻疹の神様と同様、忌むべき神様で、

ご馳走を召し上がっていただいたら、その夜のうちに、

サッサとお帰りいただくのだとか。





年の瀬の神様_f0186852_15531507.jpg


日本には八百万(やおよろず)の神がいますが、
津軽では病気にまで神様がいて、
その神様には酒とご馳走を振舞って、満足したところで、

帰してしまい、来年は来なくていいですよ!
と念を押すのでしょう。
日本全国各地には、
年越しからお正月の行事、習慣があるようで、
楽しそうですが、
画一化されて次第に薄れていくのは、とてもさみしいことです。
ガンバレ、小・中学生!


年の瀬の神様_f0186852_18045318.jpg

*写真はイメージです。









by edo-ukiyo-doll | 2018-12-20 16:09 | my favorite