諸事情により、岡山茶話会のご報告がすっかり遅くなりました。
それでもお読みいただければ、うれしゅうございます。
2月27日、朝9時、新幹線は東京駅を出た。
どれくらい振りの岡山だろうか・・・・。思わぬ早さで岡山に到着、
在来線に乗換え、開場となる倉敷に入った。
こうして「江戸茶話会」は一挙に山陽道へと飛んだ。

倉敷駅前
その日の午後、宿となった「アイビースクエア」では、
チェックインの時間よりうんと早かったのに、部屋に案内してくれ、
前日送った宅配便を笑顔とともに、台車で運んでくれた。
今回、岡山での茶話会にご尽力くださったRさまが、
さまざまに倉敷でのオススメを教えてくださって、
この「Ryokan Kurashiki」の「雛弁当」のかわいさ。
小風呂敷にくるんで・・・・いいアイディアですね。

二段重ねですぞ~。

ほらほら、こんな中身だす!
夕方からR邸にお邪魔し、
長年、見たいと思っていた江戸時代の家屋の残るエリアにうかがった。
崩れかけた土壁。
立派なうだつ。

見事なまでの「虫籠」窓。
失われていく文化に、胸が痛む・・・・・・。
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雨音を気にしながらも寝入った翌朝、
心地よく目覚め、カーテンを開けると晴れていた。
2月28日、いよいよ茶話会の日が来た。
会場となった「倉敷市芸文館」別館の和室は、二間続きの大広間。
ここに座卓を並べ、40人ほど入るようにした。
受付とお茶をお出しするのに、地元の方がお手伝いくださる。
なんとありがたいことだろうか・・・・。
ボランティアの方々のおかげで、茶話会は開催できている。

「白酒売り・仁太」

「歳暮の雪」
8点展示はちょっと欲張ったけれど、
岡山の方々に、とにかく実物の「江戸浮世人形」をごらんいただきたくて、
可能な限りたくさん展示する。
さていよいよ14:00。
Rさんのお知り合いの方々がどれくらいおいでになるかわからなかったが、
大広間が埋め尽くされている。

「安宅の鮨」
今回のテーマは「江戸の四季は食にあり」にした。
現代でも行われている四季折々の行事の多くは、
江戸時代に出来上がったものが多く、そのときの飲食物とのかかわり、
お江戸で楽しまれた四季の食べ物のこと・・・・などなど。
お江戸の四季と食の雰囲気を、お伝えできれば・・・・。
江戸が「かつお」なら、倉敷では「さわら」。
「鰆」と書くくらいだ、今が旬で、刺身をいただけるらしい。
必ず開催地との何かしらの関連性を、少しでも持たせたい。
お正月に始まり、
節分や桃の節句、
江戸ときたら隅田川の川開きに、
花火見物の船に食べ物を売る「うろうろ舟」
・・・・・
などなど、
話は盛りだくさんだった。
多すぎてごめんなさい!

「燗」
ご参加の方々からも江戸全般に関するご質問などあり、
東京でいては気づかなかった多くのことに気づかされた。
それに、会が終わってからも、参加された方々から昔話を聞くことができた。
長年、この地でお暮らしの方々の貴重なお話は、
うっとりするほどおもしろく貴重だった。
もっとお話がうかがいたく、今度は仕事抜きで、きっと再訪したいと思う。

上の写真は美観地区にある「RYOKAN KURASHIKI」・・・・・
上の雛の弁当をいただいた建物。・・・・確か・・・・・。
こうして、2時間を何とか乗り切ることができた。
東京では常連さんがほとんどだが、岡山ははじめての方ばかり。
「江戸浮世人形」が何なのかももちろんご存知ではないし、
地域性も重視しなければならない。
遠慮深くていらっしゃるので、
座卓を離れて作品をご覧になるのをはばかられた方も多いらしいし、
ご質問やご感想をうかがう時間もたっぷり設けたつもりだったけれど、
「自分ひとりが時間を取っては申し訳ない」とおっしゃって、
後から電話でご質問くださった方もいらした。
こんなことも十分理解し、次回の各地での茶話会に反映させたいと思う。
ご尽力いただいたRさま、ご友人ご夫妻、手弁当で東京から助っ人に来てくださったKさん、
ご来場くださったみなみなさま、心より御礼申し上げます。
いつもの相方を勤めてくださったTさん、お疲れ様でした。
その夜は素敵な月が、
「アイビースクエア」の中庭に上った。