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房総・大網展示会のお知らせ

新春のお慶びを申し上げます。


           本年もよろしくお願いいたします。

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             ↑『江戸浮世人形』より「お正月」



新年早々のお知らせですが、房総での初めての展示会を開催いたします。

これまでの作品の中から、冬をメインに15点ほどの作品を展示します。
地元の皆様にも、『江戸浮世人形』をひろく知っていただければと存じます。

会期中、ミニ茶話会を2回開催します。
「江戸のお正月」をテーマに、江戸の年末年始について、
展示作品をご覧いただきながらお話しします。


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             ↑『江戸浮世人形』より「もちつき」



会期/2015年1月26日(月)~2月1日(日) 入場は無料です。
時間/10:00~18:00
会場/「Art Editor Space」
    〒299-3251  千葉県大網白里市大網33-8サンモアNo.1
    TEL/FAX 0475-73-5929



江戸茶話会
 1月27日(火)、1月31日(土)、14:00~15:00
 料金は2,000円 (茶菓付)
 お問合せ・お申込は上記Art Editor Space まで。

交通/JR外房線「大網」駅下車、徒歩7分。東京駅から特急「わかしお」で約45分で「大網」に到着します。


「Art Editor Space」地図




















# by edo-ukiyo-doll | 2015-01-05 17:30 | いろんなお知らせ

お酉さまの「熊手」ワークショップ


以前からリクエストの多かった、お酉さまの「熊手」のワークショップをしました。
本来ならば、粘土も使うので、週1回、2回にわたってのワークショップですが、
遠方からのご参加なので、1回で終われないだろうかと・・・・。
そのためには、粘土を使うパーツや、その他手間のかかるパーツは、
こちらで用意することになりました。


さて、これは工房が生徒さんの見本として作った熊手。


お酉さまの「熊手」ワークショップ_f0186852_17274892.pngお酉さまの「熊手」ワークショップ_f0186852_17362212.jpg  






















 10:00からの開始で、見本の熊手をバラバラにして、
 パーツづくりの作業を一通りできるようにしました。


必要なものは、
熊手・・・・・・市販の物
粘土のパーツ
  おかめさん
  俵
  丸松
  梅が枝と梅の花
厚紙のパーツ
  千両箱 2枚
  小判 5枚
  鯛 2枚
  蕪
  巾着
  打ち出の小づち
  サンゴ
  松・竹・梅
以上の物を事前に手作りしてすべて用意しておきました。
もし生徒さんが、このパーツから作るとなると、作り慣れてないこともあり、
5日ほどかかりそうです。



お酉さまの「熊手」ワークショップ_f0186852_1710475.jpg



これは熊手の構成と、作業のその手順。

















それでもご自分で「作った感」を体験していただくために、
ほんの少しパーツの仕上げもやっていただきます。
俵にタコ糸を接着する作業から始まり、
彩色の前に下地材を塗ります。

ここですでにお昼時間。

午後はどんどん彩色していきます。
お酉さまの「熊手」ワークショップ_f0186852_17172480.jpg
鯛は赤色を塗り、白線を描くだけですが、
絵の具の扱いが難しいと。
おかめさんは、それぞれの方の個性が表れ、
どの方のおかめさんもステキにできました。

最後に、稲穂をつけて、出来上がり!



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お酉さまの「熊手」ワークショップ_f0186852_17202236.jpg



















メインになるパーツの位置はありますが、
あとは自由な配置なので、自分だけの熊手に皆さんご満悦。

時間は予定を2時間オーバーしましたが、
来年もまた作りたいとのこと。
楽しんでいただけて、苦労も吹っ飛びました。

来年も楽しんで作りましょうね!











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# by edo-ukiyo-doll | 2014-11-06 17:43 | ご報告など

岡山茶話会を開催いたしました。


10月18日(土)、第2回岡山茶話会を開催しました。

4年ぶりの岡山茶話会は、
最初の茶話会にご尽力いただいた方からのご希望により、実現いたしました。
今回は、個人のお宅で知り合いの方だけでということになり、
公募しなかったことを、ご了承ください。


「かがやく江戸の子どもたち」と題して、
前回の個展のテーマとなった、江戸の子どもたちについてお話しいたしました。
広いお座敷の二間をお借りし、大きな床の間に緋毛氈までご用意いただき、
写真のごとくの展示です。


岡山茶話会を開催いたしました。_f0186852_16324541.jpg




岡山もまた<お接待の>お国柄でしょうか。
朝早々と、祭ずしを2升も作ってきてくださったり、
お煮しめのお重やら、大鉢にサラダ、お吸い物などが、二つの座卓に並び、
なんと茶話会の前に、会食会が始まりました。

岡山茶話会を開催いたしました。_f0186852_1631474.jpg




江戸の子どもたちの生態系? 「遊び」「学び」「行事」「ファッション」について、
現代や、当時のヨーロッパ(イギリス)との比較も交えながら、
2時間にわたってのお話でした。
茶道の教師の方がお抹茶をたててくださり、
持参した「あも」という菓子ともよく合い、さまざまに話も弾み、
楽しい茶話会となりました。
が、休み時間もそこそこに、6時からは夜の部の開催です。

岡山茶話会を開催いたしました。_f0186852_1633206.jpg





最後のお客様を送り出したときには、
さすがにヘロヘロでしたが、
すぐに作品の撤収と荷造りをしないと、明朝には帰るのです。




今回は一人での開催でしたので、心身ともにしんどかったですが、
翌日は、倉敷のお祭り!
美観地区で企業や商店が、所有する屏風を展示して、見せてくれます。

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江戸時代や明治時代の屏風が町並を彩ります。







岡山茶話会を開催いたしました。_f0186852_16344860.jpg
大混雑の祭の美観地区には、こんなにひっそりとした庭園もありました。

素隠居という人々も出現して、このお面を冠った人に団扇ではたいてもらうと厄除けになるのですって。
子ども素隠居もいて、多くの素隠居にはたいてもらえたので、
しばらくは、息災でいられること間違いなし!



岡山茶話会を開催いたしました。_f0186852_1634953.jpg


後日、主催してくださった方から、
とても楽しい茶話会だったという声が多く感激でしたと、
写真とともに、ていねいなお手紙をいただき、
頑張ったかいがあったとうれしくなりました。




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掘割のステキな倉敷美観地区









# by edo-ukiyo-doll | 2014-10-31 17:03 | ご報告など

「梨園」……「りえん」ではなく、「なしぞの」


歌舞伎ではなく、水菓子の話です。

果物が店頭にぎわすシーズンです。
梨もそのひとつ。
洋梨もありますが、幸水や豊水、二十世紀など、和梨と呼ばれる丸い梨。
「和梨」というからには、日本も原産地のひとつで、
弥生時代にはすでにあり、『日本書紀』にも記述があるとか。
自生していた梨を、食用に改良していったようです。
古くには「なし」は「無し」に通じるとして、
「ありのみ(有りの実)」と呼びましたし、
敷地内には植えるべからず、という風習もありました。



「梨園」……「りえん」ではなく、「なしぞの」_f0186852_20581536.jpg  千葉県が梨の全国一の産地だそうで、
 そういえば電車からも、一面の梨畑を目にします。
 梨ワインというのもちょうだいしたことがあります。





「梨園」……「りえん」ではなく、「なしぞの」_f0186852_20583235.png

津田大浄という人が文化年間に書いた、
紀行文『十方庵遊歴雑記』に、
下総の市川の渡しを越えて
船橋までの3里ほどの間の村々には、
一面の梨畑がある。
甲州以外の江戸近郊では
下総が第一の梨の名産地で、
特に「淡雪」というのがとても上品で水分も多く、
おいしいなどと記したようです。




この地に梨をもたらしたのは、
江戸時代後期に入ったころ、
川上善六という人物でした。
善六の住む八幡(市川に隣接)は、
砂地だったために稲作には難しく、
地質に適したものを探していた時、
李白の詩の一節、
「梨花白雪香」から啓示を受けたといいます。
なんとしてでも、この地に梨を実らせたい!
その一念で、
地元の人々のにそしられることもがあっても、
前に進み続けました。

「梨園」……「りえん」ではなく、「なしぞの」_f0186852_07182440.jpg


そして寛政年間(1789~1801年)、
美濃や尾張を視察に回り、
同じ砂地だった尾張から、強い梨の苗木を持ち帰り、
ついにはしっかりとした実を付ける梨の木を、
育てることに成功したのだそうです。


善六は梨の栽培方法も惜しみなく人々に広め、
やがて「八幡梨」といういわばブランドで、
江戸の水菓子には欠かせないものとなったのでした。
これは将軍家にも献上されています。
 

「梨園」……「りえん」ではなく、「なしぞの」_f0186852_07193646.png



 ←夜商いの水菓子売り
     梨が積まれている




「梨園」……「りえん」ではなく、「なしぞの」_f0186852_07222348.png



                                     梨の拡大。八幡の梨だね→
















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# by edo-ukiyo-doll | 2014-09-25 21:10 | 江戸歳時記

「唐人あめ売り」

「唐人あめ売り」_f0186852_710569.jpg

 
江戸の頃には、店を構えるのも大変なことなので、担い売りがとても多く、
客が出かけていくのではなく、売り手がこちらに出向いてくれます。

担い売りには実にさまざまな商売がありますが、
子供相手の担い売りもたくさんいます。
あめ売りは子供に絶大な人気があり、
時代や地域によっても多種多様。

唐人あめ売りは、唐風の衣装をまとって
【チャルメラ】というラッパを吹いて客寄せをします。
一口に唐人あめ売りといっても、
そのスタイルや売っている【あめ】などもさまざまで、
この作品で売っているのは細工のあめ。

加熱してやわらかくなったあめを、
膨らましたりはさみを使ったりして、
鳥や瓢箪、干支の動物など作ります。

チャルメラを吹き、おかしな踊りを踊って見せ、
集まった子どもたちは、飴売りがあめの塊からなにを作るのか、
ワクワクしながら見守るのでしょう。





*すべての作品、文章の無断転写、複写を禁じます.




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# by edo-ukiyo-doll | 2014-08-31 07:11 | 「江戸浮世人形」