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夏の物売り。「のどをうるおす」水菓子売り

「水菓子」といっても、スイーツのことではなく、フルーツのことです。
いまでも、茶の湯では水菓子といっていますし、料亭などでもそういっていますね。

さて、江戸では夏になりますと、道端でこの「水菓子売り」が、店を広げます。

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   盤台桶や籠などに、西瓜、真桑瓜、桃などを積み並べ、
   西瓜は切って赤い色と、
   甘みがあるところを見せますし、
   真桑は皮を剥いて四ツ割りにし、
   桃には水を打って夏桃のうつくしさを演出して売ります。
   てなことを、明治時代に江戸の風俗として書かれています。






冷たいわけではないし、現代の果物のように、
とっても甘いわけでもないのですが、
水分が多くほのかな甘さでも、江戸の人々には、
どんなにかおいしく感じられたことでしょう。
現代人は、冷たいもの、甘みの強いものに慣れ過ぎてますね。


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             この西瓜は暗緑色に筋が入っています。
                     割り方も、横割り!
                 真桑瓜や桃も並んでいますね




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  ろうそくを立てて、
  西瓜を切り売りしているおいちゃん。
  一服つけるとこです。
  盤台桶を逆さにして、上に西瓜並べてます







なかでも西瓜は一番人気。
原産地は南アフリカのカラハリ砂漠あたりらしいです。
砂漠で西瓜? 西瓜も生き延びるために、水分蓄えたのね。
もちろんその原種からどんどん変化し、私たちの知っている西瓜になったのでしょうけど。


エジプトでは紀元前何千年も前にすでに、西瓜があったらしいですし、
11世紀ころには中国に伝わっています。
中国では西から来た瓜というので、西瓜(シイグワ)と呼んだのだとか。
日本には天正7年(1579年)に、長崎に持ち込まれたのが最初とか、
17世紀半ばに隠元禅師が中国から持ってきたなどいわれますが、
平安時代にはすでに伝わっていたらしいです。

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  ←北斎の肉筆画の西瓜



それはさておき、江戸時代の西瓜は
、現代のようにシマシマでなく、
全体が黒っぽい緑色のまん丸なものが多いようです。

f0186852_17415912.jpg元禄のころ(1700年前後)には、
日本各地でそれぞれに改良がなされ、
さまざまな種類が作られていたようですが、
江戸近郊の大森羽田、北沢、世田谷、
八王子、亀戸などで栽培され、
水路などで江戸市中に運ばれ、市場へ届きます。


それほど甘みはなく、出回った初めのころは、
下世話な食べ物とされていましたが、
果実をすくい取って、砂糖をかけ、しばらくおいてから食べるなど、
高級な食べ方もされるようになりました。

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                 でも、働くおいちゃんたちは、
                        こんなところでムシャムシャ、
                          ガブガブ食べてたのね!
                         証拠の皮が残ってますよ。
                      西瓜が江戸では、気軽に買える
                       人気の食べ物だってわかりますね


  





ちなみに西瓜は漢方では種も皮もよく使われ、
皮はコレステロールの減少、血管拡張の働きがあるとされます。
また、果汁は利尿効果が高いので、「スイカ糖」は腎臓の薬として用いられるとか。
夏のむくみでお医者さんに行ったら、
スイカはカリウムが多いので、むくみをとる効果がありますよ、
と勧められ、以降、夏の朝には一切れいただきます。













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by edo-ukiyo-doll | 2012-07-12 18:20 | 江戸歳時記

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